世界が終わる時の景色



―バッシャーン!!


「っ…げほ、げほっ…」

「あははっ!引っ掛かったわね!」


しゃがんだ隙をつかれ、腕を引かれたと思えば、
その瞬間、もう身体は水の中に沈んでいた。


「…楽しそうだね」


プールサイドに体重を預け、
はしゃぐ彼女を見つめた。


「楽しいわよ」


水音を立てながら、近寄ってくる彼女。


「何も気にせず、貴方とふたりきりでいられるんだもの」



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