世界が終わる時の景色



―・・・


「満足?」

「ええ、とっても」


にっこりと微笑む彼女の濡れた唇を親指で拭う。

かり、と悪戯に甘く噛まれ、挑発的な目線を向けられて。


「…あーあ、せっかく学校来たのに」

「ふふ」

「腹減ったし学食行こうか」


その刹那、タイミングよく昼休みを知らせるチャイムが鳴った。


「そうね」

「午後の授業は出てくださいね、志乃お嬢様」

「わかってるわよ。もう、こんな時は執事なのね」

「当たり前です」



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