世界が終わる時の景色



「最近、あまり話していないとメイドが言っていたぞ」

「…うん」

「喧嘩でもしたか?」

「喧嘩っていうか…」


曖昧に微笑んでみせる。

そんな日向に父は、呆れたように息を吐いた。

だけど、何か言おうとしたのを遮って。


「父さんはさ、僕と志乃が一緒になってもいいの?」

「…どういう事だ?」

「南十字が第一の父さんにとっては、

志乃が藤堂の御曹司と結婚する方がいいでしょ」

「……」

「そして、僕もそう思ってる」


ペットボトルに残っていた僅かな水を飲み干した。



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