初恋
いっときの別れ

翔「今日もいい天気だな~、そういや~この近くに公園があったな。
そこまでちょっと行ってみるかな。」

俺は最近親父に買ってもらった自転車で近くの公園まで行くことにした。

?「うわーん、返してよ!返してよ!」

翔「うん?なんだ、公園の方から女の子の泣き声」

?「お願いだから返して!返して!」

近所のガキンチョ「うわー、歌南風が泣いたー、泣き虫歌南風!」

俺が公園に着いたと同時にその歌南風って子が一人の
男の子にいじめられてる所を偶然に見てしまった。

翔「おい!何女の子いじめてんだ!辞めろ!」

近所のガキンチョ「なんだお前!かんけーねーだろ!」

翔「うるさい!その人形を女の子に返してやれ!」

近所のガキンチョ「うるさいな!お前も泣かすぞ!」

翔「親父が言ってた、女の子はいじめる者じゃない!守る者だって!」

近所のガキンチョ「返して欲しかったら、奪ってみろー」

翔「うわーー!」

俺はガキながらの頭で行動し、近所のガキンチョ相手に喧嘩した。

近所のガキンチョ「いて!こいつ!何しやがる!」

翔「お前がその人形をその子に返せばいいんだ!
俺はその人形を返すまで辞めない!」


近所のガキンチョ「いて!いて!分かった!返す!
返すから辞めてくれ!」

翔「はぁはぁはぁ」

近所のガキンチョ「ほら、返すよ、人形、じゃーな」

俺はその人形を拾って、女の子に手渡した。

翔「はい、人形」

歌南風「う・うん、あ・有難う」

翔「いてて」

歌南風「だ・大丈夫?」

翔「大丈夫、こんなカスリ傷対した事ないよ」

俺は歌南風と呼ばれた女の子に全然対した事ないように
笑って答えた。

歌南風「うん。」

歌南風も笑顔で答えた。
そして俺はその歌南風の笑顔見た瞬間、俺はこの子の事が素直に
可愛いと思えた。

その日、近所のガキンチョにいじめられてた、歌南風と呼ばれた
女の子を助けたのをきっかけに、俺と歌南風は友達になった。

そして歌南風と友達になってから、俺と歌南風は同じ歳で、
同じ学校、同じ学年だった事が分かった。

俺と歌南風が友達になって1年後

翔「歌南風、どうしたんだよ、こんな所に呼び出して
何かあったのか?」

歌南風「あ・あのね、私、転校するんだ」

翔「えっ?」

歌南風「私、転校するんだ」

翔「えっ、転校?」

歌南風「うん」

翔「そんな、本当に、転校するの?」

俺は、歌南風が転校する話を聞いて、一瞬目の前が真っ暗になった。

翔「なんで、いきなり」

歌南風「うん、お父さんの仕事の関係で引越ししなくちゃ
ならなくなったんだ、それで私も転校するの」

翔「そうか、お父さんの仕事だったら仕方ないよね」

歌南風「う・うん」

翔「・・・」

歌南風「・・・」

翔「いつなの?引越し」

歌南風「3日後って言ってた」

翔「3日後か、分かったその間さ、
思い出作りでいっぱい遊ぼうぜ。」

歌南風「うん、いっぱい遊ぼうね」

歌南風はそう言いながら、目に涙を溜めていた。

3日後

彼女、歌南風との別れが来た

翔「この3日間楽しかった。」

歌南風「私も、楽しかった。」

翔「でも別れは言わないよ、又逢えると信じてるから」

歌南風「私も、又逢えると信じてる」

歌南風ママ「ほら、歌南風」

歌南風パパ「時間だぞ」

歌南風「それじゃあね、又、逢おうね」

翔「又、逢おう」

俺は歌南風が乗ったトラックを見つめながら、目に涙を溜めながら
手を振り続けた。
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