何よりも甘く切なく
「なぁリエイ、HRが終わったら、ちょっと聞いて欲しい事があるんだけど……いいか?」


朝から暗い雰囲気のオレに、目をパチクリさせるリエイ。


何か言おうとして口を半分開けたけど、すぐに閉じた。


「―――分かった。じゃあHR終わったら、後ろ向くわ」


「………サンキュー」


オレは軽く微笑み、リエイの後ろの自分の席へ。


机にカバンを置くと、その上から突っ伏した。


「ハァ……」


またまた重苦しいため息をついたオレを、前の席のリエイが振り返った。


だが机に突っ伏し中のオレがそれに気づく事は無かった。
< 223 / 437 >

この作品をシェア

pagetop