何よりも甘く切なく
あの日から私と泉未は、一言も話してない。


距離置こうって言われた日の放課後は、容子と清華に付き添われて2年C組に行ったのに――――…


『泉未?泉未ならもう帰りましたけど』


『えっ………』


『『帰ったぁっ!?』』


何だか凄い素早く下校して行ったと聞いて、私はまた落ち込んだんだ。


家に帰ってからメールをしてみても、返信は無し。


『なんでこんな事になっちゃったの……』


一向に“沢賀 泉未”と表示されないディスプレイを見て、私は1人……呟いた。


『胡々愛、幾ら何でも朝なら沢賀君いるでしょう!!』
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