何よりも甘く切なく
運ぶって何を?と聞く前に、フワッと体が浮く。


「え……えええええっ!?」


気がついたら私は、男の子にお姫様抱っこされていた。


ウ、ウソでしょう!?


この男の子一見華奢なのに、どこにこんな力があるのっ!?


「な、なななな、なんでお姫様!?」


突然の事にパニックになった私は、“抱っこ”をすっ飛ばして男の子を凝視。


男の子はもう1回私を見ると、柔らかく微笑んだ。


「安心して。大丈夫だから」


ワァッ………


この人の笑顔、とってもステキ……


まるで空みたいに爽やかな笑顔だよ………カッコイイ。
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