何よりも甘く切なく
ポーーーッと空みたいなステキな笑顔に見とれていると、男の子は私をお姫様抱っこしたまま歩き出す。


「あ、あの、どこへ行くの!?」


ハッと我に返った私は、男の子の顔を見上げながら問いかけた。


もしやこのまま誘拐されちゃったり!?………幾ら何でもそりゃないか。


自分のバカバカし過ぎる思考に呆れていると、衝撃の答えが返ってきました。


「オレん家」


「!?オレん家って……アナタの家!?」


な、なぜ転んでケガしただけなのに、この男の子の家に連れて行かれるの!?


もしやこれはやっぱり新手の誘拐だったの!?
< 52 / 437 >

この作品をシェア

pagetop