何よりも甘く切なく
「あ、あのごめんなさい!私の家そんなに裕福じゃないんで、降ろして下さい~~~~っ!!」


一生懸命働いているお父さんとお母さんに、私なんかの為に身代金払わせるなんて、出来っこ無い!


そう思って足をジタバタ上下に降って抵抗するけど、男の子は不思議そうに首を傾げてる。


「そ、それに私重いし……降ろしてよぉ」


ただでさえ来年は高校生なのに何も無い所で転んで、恥ずかしいのに……お姫様抱っこなんかされたら重いのバレちゃう!


プルプル震えて訴えると、男の子は一気に真っ赤になった。


な、なんで?熱でもあるのかな?
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