夢を見る
い戻る。


「玉木」


「はい」


「うちも業界で生き残るために、悪いことした会社とは手を切りたいの。あなたの手で、加賀美コンツェルンとの提携解消を行ってくれないかな?」


「ええ、分かりました」


 玉木が一言言って一礼し、自分のデスクへと歩き出す。


 そして猛烈な勢いで、パソコンのキーを叩き始める。


 おそらく関係者へのメールを打っているのだろう。


 やはり玉木は使える部下だ。


 そう思い、朝から仕事をし始めた。


 コーヒーを口にしながら、届いていたメールを読む。


 何かと物憂い。
< 276 / 815 >

この作品をシェア

pagetop