夢を見る
 そしてパソコンを立ち上げ、見入っていた。


 別に変化のない休日だと。


 あたしもそんなことを考えるような年代になったんだなと思う。


 働いている割には大して給料が上がらないまま、ずっときついことを。


 だけど、不満を言い出せばキリがない。


 だから、あえて考えないようにしていた。


 マイナスのことがいずれプラスに転じるよう、願うように。


 昼過ぎ、雄哉がやってきた。


「こんにちは、友里」


「ああ。……上がって」


「その短パン似合ってるよ。夏らしくていいし」


「あ、これはこの季節しか着れないから」


 そう言って誤魔化す。
< 288 / 815 >

この作品をシェア

pagetop