夢を見る
 昼食はランチ店で済ませ、午後三時過ぎからはカフェに行ったりしていた。


 人はいろんな休みの取り方があるのだけれど、別にあたしも羽目を外すということはない。


 単にちょっと気を休めればそれで済むのである。


 長時間、休養できるのは正月かゴールデンウイーク、それにお盆ぐらいだった。


 今年のクリスマスも仕事だ。


 確かにきついのだけれど、仕方ない。


 それが現実だった。


 あたしも知っている。


 派手な学歴や職歴を持っていても、中身がまるでスカな野郎どもを、だ。


 そんな人間、価値も値打ちもない。


 そう思っているのだった。


 実際、死んだ父もそんな感じだったのである。
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