夢を見る
第88章
     88
 土曜の午後二時半過ぎに玄関先で物音がした。


 玄関口に行き、扉越しに、


「どなた?」


 と訊いてみると、


「ああ、俺。雄哉」


 という声が聞こえてきた。


「今開けるわ」


 そう言って扉を開ける。


 雄哉がいて、厚手のコートを羽織ったまま、立っていた。


「寒かったでしょ?入って」


「ああ、お邪魔するよ」


 彼がそう言い、室内へと入っていく。
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