夢を見る
 だけど、いいのである。


 年始なのだから……。


 それに今日から仕事始めまで、十分な時間があるのだし……。


 元日も朝はコーヒーだ。


 気付けの一杯を飲み、リラックスする。


 彼が午前九時半過ぎに起きてきて、呟くように言った。


「……寝坊しちゃったな」


「いいんじゃない?別にお正月なんだから」


「まあ、確かにね」


 雄哉がそう言い、いつものように洗面台へと歩いていく。


 あたしの方は洗顔したのだけれど、すっぴんだった。


 だけど、休日はすっぴんがいい。


 素顔に自信があるからである。
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