深月のこころ
眠れない
なにをしていても。




あなたの声や表情が頭に浮かぶ。



体が想い出に反応する。




体のずっと奥の方が、じーんと疼く。



まるで、あなたを求めているかのように。




また今度ね、なんて。




あなたはよく言うけど。




また今度、なんて本当はないんでしょう?




あなたは知らない。



あなたの何気ない一言で。



私が毎晩なかなか眠りにつけない事を。



あなたは知らない。




期待させるような事言わないで。



思ってもない事言わないで。




なんて。



あなたは何も悪くない事も知ってるの。




ただ私が勝手に、ささいな一言に反応して。




ただ私が勝手に、眠りにつけないだけ。





ただ私の体が。



勝手に疼いて、高まって。



眠れないだけ。
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