甘え下手
「ちょっと考えさせてください。都合のつく友達がいるか分からないので」


そう言って備品を片づけながら考える。

断るという選択肢はなさそうだ。


断ったらサタン参田に、櫻井室長の前で何を言われるか分からない。

だけど呼ぶんなら、参田さんの毒牙にかからない友達がいい。


うっかり彼に惚れたりしたら面倒なことになりかねない。

参田さんに対抗できそうで、尚且つ、私の室長への片想いを知ってて参田さんが口を滑らせても大丈夫そうな友達……。


会社の子はパスだな。

私が室長に片想いしてるなんて、バレたら恥ずかしすぎる。


となると、思い当たるのは、あの子くらいか。


スーツのポケットからスマホを取り出して、メールを送信すると、五分もかからないうちに返信がきた。


「参田さん、一人なら連れて来れそうですけど」

「あ、マジでー。じゃあ、こっちも一人呼ぶわ」

「え、そんなの合コンみたいじゃないですか。別に呼ばなくていいですってば」
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