冷たい王子は私の彼氏 Ⅱ





「佐々木さん?」



聞き覚えのある声がして


俯いていた顔を上げれば


佐野くんが立っていた。






「…ども。」



力なく、会釈をすれば



「どーも。前の席、借りよーっと。」



と、笑顔でそう言って

私の前の席に座り


向かい合わせになった。


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