うさぎの学習


「こんな酔った状態で車に乗ったらな、人はねてしまうぞ。
お前は、人をブタ箱に入れたいんか?
それか……飲酒運転で捕まって罰金100万取られるか、どっちかじゃ!
それでも、俺を追い返す気ぃか?」



「………ズルい男やな、ほんまに」



おっちゃんは、店のソファーでええから寝かせてくれって言うた。


ウチは2階に上がって、ベッドで横になったけど、半信半疑や……
いつ、おっちゃんが襲ってけえへんとも限らん。



ウチは色々と考えた。


久美子が入院中やからまだいいとして、こんな状態では、2人は終わりました、何も関係ありません……って言っても、信じてくれる筈がない。


疲労のせいか?酒のせいか?……うとうと、うとうとしかけた時やった。



何か重いよ……
誰か、ウチの上に……ってか、この一つ屋根の下で、上に乗ってくる人間は、おっちゃんしかいてない。


ウチはゆっくり目を開けた
……やっぱり、いつも見慣れたこの顔に、この匂い。


「みづき~俺は、やっぱお前が一番好きやねん~」





 
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