KIGEKI

帰りのHR、宮澤は教卓の前に1人で立っていた。

「文化祭での出し物なんですが、私から1つ提案してもいいですか?」

クラスをぐるっと見回す、みんながお好きにどうぞという顔をしていたので宮澤は、このまま進むことにした。

「妄想パラダイス~夢の世界をあなたに!!っていうのどうですか?」

宮澤と、河端、嶋崎を除いたクラスメイトたちは、はぁ?という顔をしている。

「えっと、まずお客さんにツンデレ系、草食系、おねぇ系、俺様系みたいなタイプを選んでもらって、それぞれ句切られた個室に案内します。次に、目隠しをしてもらいます。で、そのあとで私たちがお客さんと話をします。お客さんは、目隠しをされることによって、脳内ですんごいイケメンや美女を思い浮かべながら話ができるという・・・。」

そこまで話して、クラスの反応を見ると女子の数人と男子の半数が面白そうという、興味のある顔で見ているのがわかった。

「お金は5分100円、1分延長につき10円でどうですか?たぶん、そういうの好きなお客さんはリピーターになってくれたりすると思うんです。それに準備もそんなにかかりませんし、材料費も安く抑えられると思います。どうですか?」

もう1度クラスメイト全員の顔を見ると、反対だっという顔はみあたらなかったので、そのまま決定になった。

HRの後、数人の女子と男子が設定とか考えてもいいかという質問しに来たので、宮澤はにこにこ笑いながらお願いしますと言った。
< 16 / 42 >

この作品をシェア

pagetop