KIGEKI

2場


北館4階の廊下は静まり返っていた。

階段横の教室のドアに手をかける。中からは、どう考えても楽しくお喋りしているとは思えない、ガタガタという音と女性の声。

開けたくない気持ち8割、開けてみたい気持ち1割、開けなければいけない気持ち1割。

でも、今の状況で開けないで帰るという選択肢はない。

宮澤は軽く深呼吸してから力任せにドアを開けた。
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