初恋の宝箱

耳元で囁かれたのは今までに聞いたことがなぐらい

甘くて、優しい柳瀬の声だった

『あ、あたし柳瀬とキスした???』

そんな思考が体中を巡ると、体中が熱を発していることがわかった

幼稚園の頃から遊び相手といえば祖父が経営する剣道場の少年剣士

恋心なんて芽生えるはずもなく17年間生きてきた

中学高校に上がっても同級生の男子はほとんど自分よりひ弱に見えて

恋愛対象外

そんな桃子が初めて恋をしたのが担任の柳瀬だった

友人のさつきの、柳瀬のこと好きなんでしょ?という発言に素直に頷けなかったのは

自分の柳瀬に対する想いに自身がなかったから

しかし、そんな迷いが晴れたのは今この瞬間

柳瀬のキスを自分の唇で受けてからだ

初めて男性からされたキスに自分の体は抵抗しなかった

それはもしかすると自分が動揺していたからかもしれない

でもはっきりしているのは

嫌じゃなかったということだけ
< 17 / 19 >

この作品をシェア

pagetop