あの空の、あの青。
今日は学校。学校は嫌いじゃない。
ストレスだって発散できるし、
友達とわいわいできるし、
あたしの唯一の憩いの場所。


教室に着き、陽那は元気よく親友の沙織に挨拶をする。
「おっはよー!さおり!」
沙織というのは、入学式の時に陽那が唯一認めたギャルで、唯一人生で1番語れる最初の友達。
沙織はギャルサーの総代もやってたらしく、知識についてはそこら辺のギャルとは違って、圧倒的に上をいっていた。


「あ、おっは〜☆ひなっ」
大きな声で声をかけ、すぐに沙織がいる席へと向かった。
クラスは、いつもと変わらず賑やか。
その賑やかをさらに上回る沙織は、
おもしろくて、クラスでも注目されてて一緒にいると元気になれて、時間なんてすぐに過ぎるんだ。

「沙織、何見てんのー?」
「あ〜そうそう!うちら、おソロもって ないじゃん?」
「ああ〜。確かにオソロないよね〜。」
「そんでうちの雑誌で探してるとこ。」
「あ、これ可愛い!これどう?」
「は?え、陽那って趣味悪!!」
沙織はケラケラと笑いながら陽那を笑う。
「かっ…可愛いじゃん?!」
「あはははは!可愛くねーって!」
沙織は口を開けながら笑う。
陽那の趣味、大分悪かったみたい…。


んー…。何コレ、
ギャル雑誌に載ってる商品じゃないよねこれ!
めっちゃ子供っぽい!

にしても、沙織と絡めてまじよかった。
始めて会った時、モデルかと思うぐらい可愛くて、メイクも凄く上手かったし、
絶対友達なりたいなあって思ったんだ。

「なにボーっとしてんの。ひな?」
「あーごめんごめん!今日も沙織は
可愛いなあ〜って!!」
「あーら、奥さんうまいですわねぇ。あ 、そーだひなまだ気づかね〜の?」
「え?何が?」

沙織はいきなり、意味不明なことを口にした。
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