社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)
‘お義父さんの横顔が素敵だからです’
そんな言葉を言った私に、お義父さんはハハッと笑う。
「拓斗に似てるからかな」
「はい!」
「優子さんは素直だ。そんな優子さんを伴侶としてむかえた拓斗はさぞ幸せな事だろう。拓斗は不器用でぶっきら棒だが、心の中ではちゃんと優子さんを想ってる」
「最近の拓斗さんはそんな事ないですよ」
入籍したすぐの頃は無口で、何も分からなかったけど今はその真逆。
こっちが恥ずかしくなるような甘い言葉も言ってくれる。
「惚気かい?」
「幸せだって事お義父さんに知ってほしくて。だってお義母さんは言ってくれます。お義父さんとの惚気話いっぱい聞いてますよ」
「この年にもなって母さんはそんな事を…。なんだか恥ずかしいなぁ」