BirthControl―女達の戦い―
思い当たることはなくもない。


こないだ発表された少子化対策支援法の廃止……


あれが関係してるに違いない。


子供一人20万てことは……


3人で60万。


それが一気に入らなくなるわけだ。


そうなれば逆に子供たちは邪魔な存在にしかならない。


捨てようとしたのだろうか?


それとも……


「あなたの言う通りよ……

お父さんは自殺したの

自分で自分を刺して……

私は……止められなかった」


「ふうん、よく一緒に死ななかったわね?

あの人がいなくちゃ何も出来なかったくせに」


忌々しげにそう言うと、母は悲しそうに目を伏せた。


それを見たところで可哀想だなんて、微塵も思えない。


だって本当のことだから。


「子供たちを置いて……

私まで死ぬことは……出来ないわ……」


「へぇ~、自分の子でもないのに律儀なことね

実の娘にはあんなひどいことが出来るのに」


睨み付けながらそう言うと、母はますます顔を歪ませて俯いた。


「で、何?

いらなくなったから、子供を押し付けにでも来たわけ?」


「そんな……!

……そうじゃないわ」


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