西澤さんと文子さん


「じゃ・・・こ、今度はどこ行きます?」
「西澤さんお勧めとか・・・。」
「どこがいいかな~今度会うまでに考えておきます(笑)」


ニコニコしながら、2人は駅まで歩いた。
ほんの数分が、二人にはさらに短く感じていた。


もっと話したい。

もっと声が聞きたい。

もっとそばにいたい・・・


そんな欲を時間は許してくれなかった。
最寄り駅に付いた瞬間、文子にも西澤にも笑顔が消えた。


「じゃ・・・」


「うん・・・また・・・。」



寂しさを引きずりながら、二人は改札を抜けて別々のホームへと向かった。

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