西澤さんと文子さん

「ぅ・・・う~ん・・・」

文子が眼を覚ますと、そこは自分の知らない空間だった。


大きな本棚にぎっしり詰った本
パソコンが置かれているデスク
カーテンから少し漏れてくる光・・・


文子がゆっくり起き上がると、自分が昨日と同じ服を着ていることに気づく。それと同時にひどい頭痛が文子を襲う・・・


「ぃっ・・・たぁ・・・」


ベットから出ようと、足を地面につけようとした。しかし・・・


「あれ・・・?」


少し、床ではない感覚が文子の足に広がっていく。文子は不思議に思いながら床を見ると、ジャージ姿の西澤が寝転がっていた。文子の足は、西澤のお腹を踏んでいたのだ。

< 86 / 254 >

この作品をシェア

pagetop