Happy birthday





「このハンカチ…そのまま貰ってくれると…凄く嬉しい。1日遅れた誕生日プレゼントだから」



顔を和らげたままの透真が、少し照れたように言う。


全部が…全部が嬉しくて、私は涙を止めるのに時間が掛かる事を悟った。







「……あの、透真……

私も好き……」



やっとの事で、今まで言いたかった事を告げる。




透真は、嬉しそうな顔で「うん…ずっと雛子見てたから確信は無かったけど…薄々気付いてた」


















……………とんでもない事を言った。







私が透真を好きなのを気付いてたなんて…………最上級に恥ずかしい……









『最上級なんてまだまだだ』と思い知ったのは、



「チキンで話掛けて来ないのに…でもチョロチョロ俺を見てくれる雛子が可愛いかった」

と、透真が言った時だ。





 
< 21 / 26 >

この作品をシェア

pagetop