Over Line~君と出会うために
「ねえ、貴樹」
「……ん?」
「見送り、行こうか? 朝一の飛行機なんでしょう? だったら、見送ってからでも会社には間に合うし」
何気なく提案したのだろう彩の言葉に、貴樹は心の底から驚いてその場で飛び上がりそうになった。思わず、抱えていたぬいぐるみを放り投げてしまうほどに。
「だ、駄目! ぜっっっったい、駄目ー!!」
彩が空港まで来たりしたら、その場で全てがばれてしまうような気がした。栗原が黙って見ていてくれるとも思えないし、何より、空港には追っかけがいるはずだ(いないはずがない)。
そんな状況を見られてしまえば、どう好意的に考えても言い訳の余地がない。
「どうして駄目?」
強行に駄目だと言い張る貴樹を不審に思ったのか、彩は眉をひそめてこちらを見た。
それは、当然の疑問なのかもしれない。
彩と貴樹は付き合っていて(たぶん、思い込みじゃないはずだ)、その相手が地方に出張に行くという。そして、自分は時間が空いているから見送りに行きたい。当然の流れだ。
その会話の流れ自体は、決して不自然なことではない。その申し出を断る方が、よほど不自然だ。付き合い始めてすぐというのであればともかく、既に三ヶ月も付き合っているのだから、そうなっても何もおかしくはない。だから、彩が断られたことに戸惑う気持ちは当然のものだった。
「……ん?」
「見送り、行こうか? 朝一の飛行機なんでしょう? だったら、見送ってからでも会社には間に合うし」
何気なく提案したのだろう彩の言葉に、貴樹は心の底から驚いてその場で飛び上がりそうになった。思わず、抱えていたぬいぐるみを放り投げてしまうほどに。
「だ、駄目! ぜっっっったい、駄目ー!!」
彩が空港まで来たりしたら、その場で全てがばれてしまうような気がした。栗原が黙って見ていてくれるとも思えないし、何より、空港には追っかけがいるはずだ(いないはずがない)。
そんな状況を見られてしまえば、どう好意的に考えても言い訳の余地がない。
「どうして駄目?」
強行に駄目だと言い張る貴樹を不審に思ったのか、彩は眉をひそめてこちらを見た。
それは、当然の疑問なのかもしれない。
彩と貴樹は付き合っていて(たぶん、思い込みじゃないはずだ)、その相手が地方に出張に行くという。そして、自分は時間が空いているから見送りに行きたい。当然の流れだ。
その会話の流れ自体は、決して不自然なことではない。その申し出を断る方が、よほど不自然だ。付き合い始めてすぐというのであればともかく、既に三ヶ月も付き合っているのだから、そうなっても何もおかしくはない。だから、彩が断られたことに戸惑う気持ちは当然のものだった。