ひだまりHoney

「だめだめ。考えるの止めよう。これじゃまるで、焼きもちやいてるみたいじゃない」

紺野さんは私の上司であるが、彼氏ではない。

……だから別に、紺野さんが誰と食事に行こうが構わない。

私は缶コーヒーを握り締めながら、休憩スペースへと足を向けた。

美都里さんはいるだろうか。

そんなことを考えながら明るい室内を覗き込むと、楽しげな笑い声が聞こえてきた。

丸テーブルを挟んで、美都里さんと大田原さんが談笑している。

「絵になってる」

いつも美麗ではあるが、今そこにいて微笑んでいる美都里さんは、更に美しかった。

大田原さんも優しい眼差しで美都里さんを見つめ返していて、一瞬私は絵画か何かを見ているような錯覚に陥った。

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