ひだまりHoney
口から手を離し笑みを浮かべれば、美都里さんが涙目になった。私は困惑でまた固まってしまう。
絵のようだという表現は、やっぱり変だっただろうか。
「今の言葉、すっごく嬉しーーい!!」
美都里さんが飛びついてきた。反動で、椅子から落ちそうになった。
「何してるんっすか?」
「俺等も混ぜてもらいたいですね。ハグ」
松戸桃宮コンビが、いつの間にか私たちの後ろに立って、物欲しそうな顔を浮かべていた。
「私、珠洲ちゃんと付き合うことにしたわ」
「えっ」
「えぇ!?」
「私で良いんですか、美都里さん」
「おっ」
「おいっ!」
身を寄せ合う女二人の前に、頭を抱える男二人。そんな奇妙な光景の中にに、大田原さんが戻ってきた。