ひだまりHoney

「美都里さん」
「はい」
「土曜日はイベントお疲れ様でした。とても助かりました」
「そんな。私、足手まといじゃなかった――……っ!?」

大田原さんは立ち上がり、座っている美都里さんを後ろから抱きしめた。

その光景を見て、私は手早くポケットからスマホを取り出した。

「とっ、撮っても良いですか!?」
「晃! ファックスきて…………なんなんだ、この図は」

聞こえた紺野さんの声に、私は反応する。

戸口から顔を覗かせた紺野さんが、美都里さんに抱きついている大田原さんと、二人を撮ろうとしている私を交互に見やった。

「……おーい」
「有言実行っすね。さすが大田原さん」

松戸さんが紺野さんの傍らからひょこりと顔を出した。

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