ひだまりHoney

「なるほど、なるほど」
「何?」

凉太の口が楽しそうにゆがんだ。何か嫌な予感がする。

「うちの姉ちゃん熨斗付けて差し上げます。好きにしちゃって良いですって送ってみた」
「あっ、あんたね」
「そしたら紺野さん、姉ちゃんいらねーって。そのままお返ししますって」
「うっ」

ちょっと涙が込み上げてきた。もちろんワサビのせいだ。

「嘘!……俺、ずっと弟欲しかったんだよね、だってさ」
「お、おとうと!?」
「別に、結婚してやって下さいなんて言ってないのに。好きにしちゃってって言われたら、俺だったら好きに遊んでどうぞって受け取るけど……ちゃんともらう気になってる」

携帯片手に、弟が笑う。

「紺野さん、真面目な人だね」
「……うん」

私は素直に頷いた。

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