理想の恋愛関係
作業をしながらも、昨夜のレストランでの出来事が頭に浮かんだ。




「あまりしつこくしたら優斗君に迷惑だと思うと、電話出来なくなったの」


そう言うと優斗君は、少し呆れた顔をして言った。


「別に電話される事を迷惑だとは思ってない。
それより飲み会の帰りを待ち伏せされる方が困る」

「そ、それは……ごめんなさい。本当にストーカーになるつもりは無くて……」


思い返せば、今までの全てが半分ストーカーなのだけれど、それは棚に上げて言い訳した。


「もういいよ。それよりあんな所で一人でウロウロしてたら危ないだろ?
まあ緑さんなら大丈夫だとは思うけど……今度からは用が有るなら直接電話してくれ」

「ゆ、優斗君……」


感動で涙が出そうになった。


私の身を心配してくれた上に、気軽に電話をしてもいいなんて……優斗君にこんな女性扱いして貰うの初めてかもしれない。


「優斗君……ありがとう。本当に嬉しい……」


こんなに幸せでいいのだろうか。


女の子と二人で居る優斗君を見た時は、ショックで倒れそうになったけど、逃げ出さなくて本当に良かった。
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