理想の恋愛関係
夢の中にいるような気持ちで、優斗君について歩いた。


龍也があんな事を言ったのに、見捨てずに更に龍也をたしなめてくれるなんて。


なんて器の大きさ。


龍也の百倍くらいの受け皿の広さ。


そして……なんて頼り有る後ろ姿。


今まで優斗君は争いは避けるタイプかと思っていたけど。


あの龍也にもはっきりとものを言うなんて。


言う時は言う……ますます好きになってしまった。


こういうのを惚れ直すって言うのかもしれない。


こうして引っ張ってくれていると言う事は、龍也の発言で怒った訳じゃ無さそうだし。


もしかしたら今日、予定通り告白出来るかも。


そう考えると顔が綻ぶ。


そうしている内に、優斗君が立ち止まり振り返った。


私は笑顔でお礼を言おうとしたけれど、予想外に険しい優斗君の表情に言葉を失った。
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