理想の恋愛関係
「さっき緑が言った事、感心した。そこまで二ノ宮優斗を好きだったのかって……龍也じゃないけど、ちょっと羨ましいかも」

「えっ、そう?」


鈴香がそんな事言うなんて珍しい。


「緑の立場になりたいとは思わないけど」


……やっぱりね。


「まあ、緑はいつまでも待つ決心がついたみたいだし、龍也に絡まれて良かったと言えるかもね」

「龍也がキッカケってのも嫌な感じだけど、優斗君への気持ちは再確認出来たと言うか……とにかくスッキリしたわ」

「そんな感じに見える」

「鈴香も仕事頑張ってね、龍也に言われっぱなしじゃ悔しいでしょ?」


私の言葉に、鈴香は大きく頷いて言った。


「本当に。龍也に二度とあんな口きかれないように頑張るわ」

「……じゃあ、やる気を更に上げる為に飲み直す?」

「うん、そうしよっか」


すっかりいい気分になって、鈴香と二人遅くまで飲んだ。
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