【完】★☆恋愛パスポート☆★
「行ってきま~す。」

今日も暖かな陽気で、外を歩くのが気持ちが良い。

電車に乗るのがもったいないくらい、桜も綺麗に咲いている。


私は、今日も【恋愛パスポート】をしっかりカバンの中に入れている。



電車に乗り、旭丘駅に着くと、たくさんの生徒がいた。

そして、この前、私のキーホルダーを拾ってくれた駅員さんも

「おはようございます」と挨拶を繰り返しながら、

さわやかな笑顔で立っていた。



そこへ、背後からいきなり、誰かが抱きついてきた。

「奈々ちゃん!」


「わあ、びっくりした・・・先輩ですか・・・おはようございます。」


すごい生徒がいる中で、よく私を見つけたものだ。

ふと、横を見ると、昨日紹介された、伊藤和真が立っていた。


「おはようございます。」私は再び挨拶をした。
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