Blue sky ~ 記憶 ~
もしかして…
それって俺のことか!?
 
 
 
「神倉のことを言っているのか?」
 
 
 
「…神倉か……俺のことは名前で呼んでくれないのに、そいつのことは呼ぶんだね…。」
 
 
藤永は悲しそうに言った。
 
 
「あたしはあんな奴と一緒に回る約束なんてしていない。」
 
 
…俺をあんな奴って言うな。
 
 
「…俺、どうしても黒川さんと回りたいんだ。」
 
 
藤永は顔を赤らめながら言った。
 
 
「何であたしなんだ、他にいっぱい居るだろ。」
 
 
 
華音鈍すぎだし…。
 
本当に藤永が気の毒になってきた。
 
 
 
 
 
「それは…俺は黒川さんのことが好きだから!」
 
 
藤永が教室に響くぐらいの大声で言った。
 
 
 
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