理想の恋愛
「ねぇ、実ってばぁ!」
「え?
何?」
「もぅ!さっきから何回も呼んでたんだよ!?」
「悪い悪い、ちょっと考え事をしてたから。
んで、何?」
「もうそろそろ歩いてもいいんじゃない?」


俺はそういわれて時間を確認する。
現在AM8時20分。
学校は目前。
うん、確かにもういいな。


「そうだな。」


そういって俺と麗は徐々にペースを落として歩き始めた。


「ふぅ、実こんなに走るの久しぶりじゃないの?」
「いや、そんなことないぜ?
よく、帰りとかに和磨たちと遊びで競争したりしてるし」
「よっ!呼んだか?ご両人!」


一体どこからわいてきたのか、いつの間にか俺の横には和磨がいた。

「あれー?和磨君一人ぃ?」
「あぁ、秀の奴は明香につかまってさぁ・・・。」

そういって和磨はうなだれる。


この秀と明香については・・・めんどくさいので紹介は後でにする。


「お前、秀を見捨ててきたのかよ。」
「人聞きの悪いこと言うなよ!
俺は秀と明香が二人でいたそうだったから二人っきりにしてきてあげたんだぞ!?」
「明香はともかく、秀は絶対に二人っきりになどなりたくなかったと思うが・・・。
第一、お前さっきつかまったとか言ってたじゃねーか。」
「ん?そうだったっけ?」


まったく自分に都合の悪いことはすぐに記憶から消しやがる。
なんでもこんな簡単に消せるなら、俺はお前の存在を消してやりたいよ。


そうこうしている間に学校の校門に到着した。
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