理想の恋愛
「実ぅ。早く早くぅ!」


いつの間にか麗は先に玄関に行って俺を待っていた。


俺はせかせかと玄関に行き麗と麗のお袋さんに挨拶をして水無月家を飛び出していった。


この時、時刻は8時15分
走れば余裕で間に合う時間だ。



俺と麗は家を飛び出してからほとんど休まずに走っていた。

俺は中学の時に野球をしていたのでそれなりに体力があったのでこれくらい大したことではない。
麗も現役の陸上部なので恐らく現在の俺より体力があるだろうから、全然大したことではないだろう。

しかし、究極の運動音痴な麗が陸上部とは俺にはどうしても理解できなかった。
更に信じがたいのが、麗は陸上部のエース的存在だということである。


他の陸上部の奴の話を聞くと、麗は部活動の時はなんかのスイッチみたいなのが入って人が変わったみたいになるらしい。
俺は部活動の時の麗を見たことがないのでどうにも信じがたい。
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