高校生ー揺れる関係ー
「てか、この後、お前どうすんの?
見たとこ、歩もいないし。」
って、私に続いて、栄一が更衣室から出てきて、聞いてきた。

(そういえば・・・歩は!?)
って、私は今更気付いて、周りをキョロキョロし始めた。

「気付いてなかったみたいだな・・・。
なら、ひとまず・・・本部来るか?
本部だったら、有紗とか居るし。」

「うんっ・・・そうする。」

「なら、来い。」

「へーい。
てか、栄一。1つ聞いていい?」

「ん?」

「なんでさ、私の居場所分かったの?」

「え?
う~ん・・追いかけてて、この辺で見失ったから、もしかしたらって思って更衣室見たら、居たから。」

「へぇー・・てか、なんで追いかけて来たの。」

「ん?単なる心配になったから。
もしかしたら、泣いたかもって思って。
あの時みたいにな。」

「泣かんわ!馬鹿!」
って、私は私の前を歩く栄一に向かって走って、頭を叩いた。

【ドキっ・・】
と、あたしの胸は少し高なった。
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