高校生ー揺れる関係ー

そして、電車が来た。
でも、最後まで栄一からの連絡も探しにも来なかった。

「もう・・何様だよ、栄一。」
と、　ボソッと呟き、電車に乗り込んだ。
乗り込んだ自分の目の端に写ったのは、栄一とあの二人組が手を振って、笑い合ってるところだった。

私の胸に何か刺さったかのようにずきずきと痛んだ。
そして、目の前が急に真っ暗になったような孤独感に襲われた。
そう思ったら、目に涙が溜まった。

泣くのもみっともないから、涙を拭って外を見た。
そしたら、ドアに写った見覚えのある姿が写った。
私は思わず、後ろを振り返って、その姿を見た。
そこにいたのは、馬鹿面をした中学時代の友達だった。

「よっ！
久しぶりだなー、歩夢。」

「あーそうだね。
高校になってもこの馬鹿面を拝む日が来るとは今日は相当の厄日みたいだ。」