BABY BABY
第三章

裏の顔



携帯が、ズボンのポケットで何度も鳴っている。
そうか…少し寝れたのか。
今は何時だろう…
この病院の廊下には窓がない。外が見えないから何時だかわからない…

って、電話!

携帯を開くと、『岩元』の文字。
7:26…
普通ならとっくに学校にいる時間だ!
急いで通話ボタンを押す。

「…もしもし」
『やっと出た。今どこだね?』
「えっと…病院です」
『病院?いったい何が…』
「あの、すみません。僕しばらく学校には行けないので、校長に伝えておいてください。お願いします」
『は!?何を―――』

通話終了。
こんなことに首を突っ込んでしまった以上、学校に行ってる暇などない。
僕にはやるべきことがある気がする。
それは教師としてか、一人の人間としてか…わからないけれど。

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