その指に触れて
「だ、大丈夫?」


遥斗の傍にしゃがみこんで、床に仰向けになった顔を覗き込む。


「……変な顔」


黒縁メガネがずれている遥斗の顔を見て、思わず吹き出してしまった。


「……笑わないでよ」


遥斗が顔をしかめてメガネを元の位置に戻す。


「腰を痛めた……」

「だろうね」

「さすってー」

「何誘ってんの」

「そんなつもりなかったんだけど……」

「え、意味わかんの?」

「え、そこ食いつくの?」

「いや、なんか意外で……」

「普通わかるでしょ。俺、無知に見える?」

「かなり」

「それ、軽く傷つく~」


……なんか、情けない顔なのにドキドキする。


床に寝転びながら項垂れている遥斗の胸ぐらを掴んで無理やり起こさせた。


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