MYG倶楽部 〜まるで夢のような学校生活のために〜

同日・B組教室

「はーいそれでは皆さんお待ちかね、通知表を配りますよ―」


「そうだ、逃げよう」


「待たんかいワレ」


京都に行くかのごとく逃亡を謀ろうとする傷をクラス総出で捕獲し(隣のクラスの皆も、協力ありがとう!!)、魔の通知表配布が遂に実施される事となった。


「ふっ………見ろよ大志、5段階評価のはずの通知表に何故か『0』がいくつかあるぜ」


遠い目で諦めたような笑いを浮かべながら、自分の通知表をヒラヒラとさせる傷。


「人生初の通知表でこの結果とは……………流石だな、俺」


「傷くん、目が笑ってないよ……。っていうか、《人生初》?」


疑問符を浮かべる大志に、傷は周囲の人間に聞こえないような小声で答えた。


「うん。俺小学校通ってなかったもん」


「君どこの国の人?日本の義務教育ナメんなよ」


「つってもなぁ………」


傷が生まれ育った裏社会において、少なからず権力を持っていた実の父親に「行くな」と言われていたのだ。


今こうして中学校に在学している事さえ奇跡だというのに。


「ふぅむ……傷くんのお父さん、ねぇ……」




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