MYG倶楽部 〜まるで夢のような学校生活のために〜

傷は懐から取り出した得物を、道路に植わっている木に向けて投げつけた。


二秒後、何かが地面に激突する鈍い音と、短い男の悲鳴が連続した。



「なっ……テメェは！！！」


落ちて来たソレを見て、一人驚く傷。


しかし、


「というか今何投げました？」


「うーん、見た所ただのスローイングナイフだけど、あんな安物をあんな速さで投げられるのは流石といった感じかな」


「はぁ……見えたんですね、先輩」


「実際にあれで攻撃されたら多分避けきれないと思うけどねー」


「……ええい、そこの二人うるさい！！今結構大事なトコ！！新キャラ登場シーン！！！」


「オメーが一番うるせｰよ。何自分で新キャラ宣言してんだ」


落ちて来た奴に全くの興味を示さず勝手におしゃべりしちゃってる琴葉と淳夜に本人がつっこみ、そのツッコミにまた傷がつっこんだ。


「お前も黙れ！誰が所詮は名前しか出て来ないキャラだｰっ！！！イタタッッ！！」


「あ、手にナイフ刺さってる。どした？」


「いやお前が投げたんだろが！！！！」