かけぬける青空は、きっと君とつながっている
携帯の電池は、もうほとんど底をついていて、あと1回か2回、短い電話をするくらいしか余力は残されていないと思われる。
香ちゃん宛てにメールや電話を頻繁にしていたし、いろいろと調べたため、今まで電源が落ちなかったことが、逆に奇跡的に思う。
「まずはビジネスホテルに行ってみましょう。カラオケ店は、22時とか23時とか、だいぶ遅い時間にならないとオールナイトでの入店はできないみたいなので。あっちです」
「ん」
駅周辺のホテルから順に回っていくことにし、駅を正面から見て右手のほうに進路を取る。
こちら側は、特にビジネスホテルが多い。
何十メートルかごとにビジネスホテルが立ち並ぶ都会的な様子は圧巻で、しかし、少し路地のほうに目を向けてみれば綺麗に整備された公園もあったりして、自然と建物が上手にバランスを取っている街づくりが窺い知れた。
けれど、そんな街の様子を目に留めながら1つ目のホテルの自動ドアをくぐると、そこで思いがけない現実を知ることになる。
身分の証明がないと泊まれない。
そう、受付の男性に言われてしまい、未成年者や高校生だけでのご宿泊はご遠慮頂いております、とのことで、原則、保護者の同伴がなければ泊まれないということだった。