かけぬける青空は、きっと君とつながっている
店員に適当に選んでもらったスーツを買い、家に着くと、その頃には、もう夕方だった。
家では母さんと祖母が帰りを待っており、2人と少し会話をすると、買ったばかりのスーツをさっそくハンガーにかけたり、荷ほどきをしたりしながら、親父の帰りを待つこととなる。
こういう言い方もおかしいけれど、あのまま駅から家に直行し、親父の帰りをひたすら待つよりは、祖父のおかげで、いくぶん気が紛れ、時間の経過が早かったように思う。
親父が帰るまでは、ざっと2時間弱。
それくらいなら、やけにイライラしたり、変に1人で考え込まずに待っていられそうだ。
やがて、時計の針は夜7時を指す。
すると、それと同時に玄関が開く音がし、親父がドタドタと家族勢揃いの居間に入ってきた。
時間に間に合うように急いで帰ってきたのだろう、親父は肩で荒く息をしていて、俺のために震災からの復興や後処理などで立て込んでいるだろう仕事を切り上げて帰ってくてくれたことに、嬉しさと申し訳なさが同時にこみ上げる。
「航……おかえり」
「……っ、ただいま」
親父は真っ先にそう声をかけてくれたが、俺はなかなか、親父と目が合わせられなかった。