俺様編集者に翻弄されています!
「ふぅん、ずいぶんこの先生にご執心なんだね、君にしては……珍しいな」

 挑発するような口調に、氷室が苛立ちを隠せないように言った。


「知った口きいてんじゃねぇよ、お前の毒に侵されないうちにこいつは引き取らせてもらうぞ」


 宮森の幼稚な挑発に刺激される自分に、氷室は動揺して視線を逸らした。


「う、うぅ……氷室さん……頭、痛い」


 ずるずると悠里の身体が落ちそうになるのを支えながら、氷室はもう一度宮森を振り返った。

「二度と手出すなよ」


「そんなことより、早く介抱してあげなよ。僕に取られないようにさ、あの時みたいに……」


「っ―――お前……」

「じゃあね、ユーリ先生、楽しかったよ。また一緒に飲もう……今度は二人っきりでね」

 何か言いたげな氷室を尻目に、宮森は小さく笑ってその場を離れた―――。




 
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