放課後のキス、恋の始まり。


むっかーぁぁぁあ!!


いいもんね!!別に!!




私は左隣りの席の久世くんを無視して、右隣の席の高谷(タカヤ)くんに教科書を見せてもらうことにした。





「高谷くん、悪いんだけど古典の教科書見せてもらってもいい?」



「うん!!もちろん良いよ!!」


久世くんと同じくらい低い声の彼は、一つ返事で私の頼みをOKしてくれた。





久世くんとは正反対に優しい彼はニコッと爽やかに笑っていて。



色で例えるならば久世くんが黒で、高谷くんは白って感じだね。



「ありがとうっ」


「うん、じゃあ席くっつけよっか」




高谷くんと私の席は数十センチ離れていて通路になっている。


教科書を一緒に見るために私は、自分の席を高谷くんの机にぴったりとくっつけた。





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