僕が男になった理由
そんな話をしてたら店員の声が聞こえたんだ。
「ね、あのカップル可愛いよね」
「今のお客様?」
「うん」
「男の子は背も高くてイケメンで人懐っこい感じでさ〜」
「女の子はちょっと男っぽいけどね」
「男の子に対してちょっと冷たくない?」
「照れ隠しだって!何気にピンヒールで身長合わせてるし…あのツンデレな感じがまた可愛いのよ〜」
「まさか男の子同士だったりしてね〜」
「まさか〜」
…男の子か。
「ねぇ琉依」
「ん?」
「ちょっと怒ってい?」
「は?」
冬麻は僕の許可も得ずに店員のお姉さん達に向かっていった。
「お姉様方?」
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